転職を恐れないとどうなるか。

私が大学時代に就職活動をしなかった理由は、何となく「みんなと同じ」ことができなかったからです。皆が同じ服装、髪型で同じ会議室に集まる就活生たちの中に自分を合わせることができず、結局、就職活動を後回しにしてしまいました。それが後に後悔につながったことは否めませんが、それもまた、後ほどお話しします。
転職活動の第一歩
大学卒業後、就職先を決めることなく、友人の紹介で出版社でアルバイトとして働き始めました。しかし、数ヶ月後にセクハラを受け、退職。これが、私の「転職」の始まりです。ここで感じたのは「後悔」であって「恐れ」ではありませんでした。後悔したのは、就職をしなかったことではなく、もっと早く行動を起こさなかったことでした。履歴書の書き方すらわからない大人になっていた自分に驚きました。
何度も履歴書を送っては返送される毎日。最初は恐れを感じていましたが、次第に「どうせ返送されるだろう」と開き直って送り続けた結果、ある企業のアルバイト面接に呼ばれました。そこでようやく面接で自分の強みと弱みをはっきりと言うことができ、無事に採用されてニート卒業を果たしました。しかし、あっという間に「このままでいいのか?」と悩み始めました。
新たな挑戦
転職活動を始めることに恐れはありませんでした。私はもう「履歴書書きの達人」になっていたからです。数社から声がかかり、第一志望の企業では別のポジションを紹介され、転職を果たしました。そこで気づいたのは、午前中は忙しいけれど、午後は全く仕事がないという不満。これでは成長できないと感じ、再び転職活動を開始しました。
その頃、まったく異業種の会社からスカウトが届き、すぐに転職を決断。これがきっかけで、転職に対する恐れが完全になくなりました。その後、転職を重ねるたびに「この仕事で自分は何を得られるか?」という視点を大切にしながら、新たな経験を積んできました。
転職がもたらしたもの
転職を繰り返す中で、さまざまな業界での経験を積み、次第に自分の価値を実感できるようになりました。上司の退職後、その人が立ち上げた会社に誘われ、そこで初めて自分のキャリアに大きな変化がありました。転職先での経験はとても貴重で、激務を乗り越えた結果、体調を崩して退職したものの、そこでも新たな学びを得ました。
その後、独立して自分の仕事を持つことになり、現在は心理学の資格を取得し、法学部に通っています。まさに、転職を恐れずに様々な経験を積み重ねた結果が、今の自分を作り上げたと言えるでしょう。
転職を恐れない生き方
「転職は良くない」と言われた時期もありましたが、私の場合、転職を繰り返すことによって、さまざまな価値ある経験を得ることができました。転職は新たなチャンスを開く鍵になることもあります。人生は一度きり。もし今の仕事に満足していないのであれば、新しい道を試すのも一つの方法だと思います。
転職を恐れずに新しい挑戦をしてみると、見えてくる世界があるかもしれません。迷っている方は、一度転職サイトを覗いてみることをお勧めします。実際に転職しなくても、今の自分を見つめ直すきっかけになるかもしれません。