承認欲求とうまく付き合うということ

――マズローの欲求五段階説から考える心の仕組み
「誰かに認められたい」「評価されたい」「わかってほしい」
そんな思いを抱いたこと、ありませんか?
年齢を重ねても、仕事や家庭のなかで感じるこの気持ち。
それは、決して“弱さ”ではなく、人間にとってごく自然な欲求のひとつです。
心理学者マズローは、人間の欲求を5つの段階に分けて説明しました。
下から順に「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」。
このうち、4番目にある「承認欲求」は、まさに「認められたい」という気持ちそのもの。
他者から尊重されたい、自分の価値を感じたいという思いです。
「認められたい」から苦しくなることも
承認欲求そのものは自然なもの。
ただ、現代社会ではこの欲求が強くなりすぎて、自分を追い込んでしまうこともあります。
たとえばSNS。
「いいね」の数やフォロワー数に一喜一憂し、自分の価値を他人の反応で測ってしまう。
仕事でも、「もっと評価されたい」「上司に認められたい」と無理をしてしまう。
こうして、いつのまにか「誰かの目」に支配されてしまうこともあるのです。
40代からは“内側の承認”が鍵に
20代、30代のころは「他人にどう見られるか」が気になる時期。
でも40代になると、自分の人生や価値観がより明確になってきます。
そんな今だからこそ、「自分自身が自分をどう認めるか」がとても大切になってきます。
「今日はよくやった」「この選択、私は納得している」
そんなふうに、自分の内側からの承認――“自己承認”を少しずつ育てていくこと。
それが、心の安定や人間関係のバランスを支えてくれるようになります。
誰かに頼るのも、ひとつの方法
とはいえ、自分ひとりでは難しいときもあります。
そんなときは、信頼できる誰かに話してみるのもひとつの方法です。
言葉にすることで、自分の気持ちを整理したり、「あ、こんなふうに思ってたんだ」と気づいたり。
カウンセリングの場でも、「承認されたい」「誰かにわかってほしい」という気持ちはよく出てきます。
それを受けとめてもらえるだけで、少し心が軽くなることもあるのです。
最後に――
承認欲求は、誰にでもある自然な欲求です。
だからこそ、それに振り回されすぎず、上手に付き合っていくことが大切です。
「誰かに認められたい」から、「自分で自分を認められるようになる」へ。
その一歩を、少しずつ踏み出してみませんか?
https://note.com/kana872/n/n829430e2705a
https://note.com/kana872/n/n23c4110f7384