4月の終わりに、一つ手放したいこと
ちょっとポエム風
春のはじめ、私は新しい場所に足を踏み入れた。
慣れない景色、初めて交わす言葉。
嬉しさと緊張が入り混じる中で、
なんとなく、いつも背伸びをしていた気がする。
気づけば、もう4月も終わる。
あっという間だったような、
でも、少し長かったような、そんなひと月。
この春、私はたくさんのことを抱え込んでいた。
「早く慣れなきゃ」
「ちゃんとしなきゃ」
そんなふうに、自分に小さなプレッシャーをかけ続けていた。
でも今、思う。
焦らなくてもいい。
誰かと同じ速さで歩かなくてもいい。
たとえ立ち止まったとしても、
それはきっと、悪いことなんかじゃない。
4月の終わり。
名残惜しさを感じながら、
この春に抱えた焦りを、そっと手放すことにする。
またすぐ、5月がやってくる。
新しい空気と、少しだけ軽くなった心と一緒に。
今日という日も、
このひと月も、
たしかに私の時間だった。
夜の静けさの中で、
そんなふうに、小さな肯定をしてあげたい。