わたしを見つめる12のまなざし|第2回
変化のきっかけはどこから来る?
https://note.com/kana872/n/n632f9c860cce
朝、なんとなく気分が重かった。
小さなミスを引きずってしまった。
道ですれ違った知らない人の、何気ない言葉が胸に残っている。
そんな何でもない日常のなかで、
ふと「このままでいいのかな」と感じる瞬間がありませんか?
変化のきっかけというと、何か特別な出来事や大きな決断を思い浮かべるかもしれません。
転職、引っ越し、離婚、結婚、出産、病気……。
たしかにそうした“人生の節目”には、否応なく自分を見直す場面が訪れます。
けれど実は、
もっとささいな「違和感」や「気づき」から、私たちは静かに変わり始めるのです。
■ 「なんかちがうな」が、出発点になる
カウンセリングを受けに来る方の多くは、はっきりとした悩みを持っているわけではありません。
「うまく説明できないけど、なんとなくモヤモヤする」
「前は気にならなかったことが、最近やけに気になる」
そういう“心の小さなサイン”をきっかけに、対話が始まります。
そして話していくうちに、自分でも気づいていなかった思いや、無理していた感情が浮かび上がってくるのです。
「私、ずっとがんばってきたんだな」
「本当はもう、続けたくなかったんだな」
そうやって、自分の本音に出会ったとき、人は少しずつ変わっていく準備が整っていくと私は思っています。
■ 外側の変化より、内側の「視点の変化」
変化と聞くと、「もっと理想の自分になる」「環境をガラッと変える」といったイメージを持つ人もいるかもしれません。
でも本当に大事なのは、
“見え方”が変わることです。
たとえば、
・「失敗しないようにしなきゃ」から「失敗しても大丈夫」へ
・「もっとがんばらなきゃ」から「ちょっと休んでみようかな」へ
・「自分なんて」と思っていたのに「このままの自分も悪くないかも」へ
周りの景色は変わっていないのに、心の中にある風景が変わる。
そのとき、内側からゆるやかに変化が始まるのです。
■ 変わろうとしなくても、変わっていける
「変わらなきゃ」と思うと、どこか苦しくなりますよね。
無理に前向きになろうとしたり、何かを捨てようと焦ったり。
でも、変化って案外、じわじわと、自然に起こるものです。
たとえば、
・いつもの帰り道を、今日はちょっと違う道を歩いてみる
・普段より5分だけ早く起きて、窓の外をぼんやり見てみる
・ずっと連絡していなかった友達に、メッセージを送ってみる
そんなささやかな選択が、心の景色を少しずつほぐしていく。
変化の芽は、日常のすきまにたくさん転がっています。
■ 最後に——変化は「気づき」から始まる
誰かに言われて気づいたこと
本で読んだひとこと
涙がこぼれた瞬間
なんとなく立ち止まりたくなった午後
そんな、ほんの小さな“まなざし”が、変化の入口になります。
だから、無理に変わろうとしなくても大丈夫。
まずは、今ここにある自分の気持ちにそっと耳を澄ませてみてください。
きっと、あなたの中の“変わりたい気持ち”は、もう静かに目を覚ましているはずです。
“変化は、ある日突然ではなく、
いつも少しずつ始まっている。”
次回は、「できない」は本当?——思い込みという名のメガネ についてお届けします。
心の中の「決めつけ」を、少しやわらかくしてみるお話です。
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